洗い張り：むらさきのふわふわ日記：SSブログ

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洗い張り　[思い出] [編集]

先日、テレビで洗い張りの職人さんを取材していました。
細い竹を端から端に何本も渡した長い反物が後ろで
ゆらゆらゆれていました。
その光景が何とも懐かしく、遠い思い出がかすかに
フラッシュする感じがしました。

私が育った家は、小さな二階建ての家で裏にはネコの
額ほどの庭があり、そこには、時々洗い張りの布が
ゆれていたり張り板が、立てかけられていました。
張り板と言うのは着物などを解いて洗い、糊付けをして
貼り付けて乾かすためのものなのです。
「張り板の上にのっちゃ　いかんよっ」とよくしかられたものです。
私はそんな光景が大好きでした。
母が洗い張りをはじめる時、たいていの場合
「フ糊　買ってきて、ふ　の　り　」だよと買いにいかされました。
そんなことを思い出していると、断片的な母との会話や、
場面が蘇ってきます。
お店をしながら片手間によく針を持っていました。
戦後から立ち直っていない時代だったので、遊びも手作りのものが
多く、女の子の間では＜お人形さんごっこ＞というのが、流行っていて
布で作ったお人形を着せ替えたりして遊んでいました。
お店で売っているものを買ってはもらえなかったのですが、母は、
本物ののように襟もさし、ふきも出して、小さなミニチュアの着物を
作ってくれました。その時の嬉しくて誇らしげな気分は、今も私の
感覚の中に残っていると思うのです。
お人形遊びの事、＜おぼこつぎ＞と言っていました。＜おぼこ＞はお人形で
＜つぎ＞は布の事です。何となく良い響きだなと声に出して言ってみました。
そういえば、昔は布団などはみんな家で作っていましたよね。
学校から帰ってくると綿を広げるのを手伝わされたり、あのうす～～い
秋の雲のような真綿に触るのはとってもふわふわした気分に
なりました。
ちょっとしたテレビの画面を見ただけで、こんな思い出がどんどん
広がって、心の中が満繁になってきます。

息子が、「おかあさんて　怖かったなぁ」と中学生ぐらいのとき
何気なく私に言ったことがありました。
でも　いつか歳をとったら、何かの時に、懐かしく思い出して
くれることがあれば幸せなんだけれどと思うのです。
母からもらった思い出の何分の一でも・・・・・・・

2007-09-24 20:19 nice!(15) コメント(18)
共通テーマ：日記・雑感

nice! 15

洗い張り　懐かしいですね～　私は４～５年生頃よく母に頼まれて貼っていましたよ～　器用だったのかな？？　　昔　むかしの思い出です。　
by fu-chanで～す (2007-09-24 22:12)

むらさきさんの子供時代が目に浮かんできます～。
素敵なお母さまだったのですね。
私の母も針仕事が上手だったなぁと思い出しました。
母手作りのスカートを学校にはいて行ったりしてました。
子供時代の母との思い出って、大人になってから思い出すととても温かいものですね。
なんだか涙がほろりとしそうです(^^ゞ
息子さんもきっと、思い出して微笑む日がくると思いますよ(^^)
by berry (2007-09-24 23:48)

男の私にとっても洗い張りは懐かしい風景ですね。
木でできた凹凸のある波模様の洗濯板とかも？
先端に針のついた竹針（名前は忘れました）を数本、
もらいものですが今でも持っていますよ！
by 田吾作 (2007-09-24 23:54)

思い出ってふとした事や匂いやいろいろなことで
ふわっとよみがえりますよね。
懐かしくて心がいっぱいになって切なくて。
思い出って本当に大切な宝物ですよね。
思い出したり、思い出してくれたり、そんな関係って素敵ですよね。
by 月夜 (2007-09-25 01:33)

ふんわり真綿のように思い出がよみがえってくるのですね。
風邪を引いたときに、真綿を首に巻いてもらった記憶もあります。
私の母は近所の人に和裁を教えていました。
昔は着物の一枚も縫えなければお嫁にいけないと思い込んでいましたね。
タンスにしまいこんでいる数少ない着物は若すぎてもう着れません。
先日染め直しをしてもらおうと頼んだら、あまりの高さにやめました。
by nora (2007-09-25 07:02)

カール人形(髪が金髪でカールがかかっている）に服を作って着せるのですが手を抜かない母の作ったものは精巧で人間が着てもおかしくない様な？ものでした。お母さんてスゴイですよね？私達子供の為だったら、どんなに忙しくても一生懸命で・・・・・6人も子供がいたのにそんな心を込めたものを徹夜してでも作ってくれた。ぱーぷるさんもお母さんに似てどこかで同じことを子供さんにしてあげてるのでしょうね・
ちょっと朝からいいお話でした。ありがとう！！
by jyoji-san (2007-09-25 07:21)

おはようございます。
むらさき様のお母様、優しくて素敵な方だった事が良く分かります。
きっと、むらさき様はそのお母様の生き方を受け継いでいらっしゃる事でしょう。
ですから、お子様達もあと何年かしたら、きっとむらさき様との懐かしい心のふれあいを懐かしく思い出されると思いますよ。
by 青い鳥 (2007-09-25 07:32)

こんにちは・・・
洗い張り・・・わたしも子供の頃母親がエプロン姿(モンペは穿いてなかったかな??（笑）)で糊づけをしていたのが思い出します。
ムラサキさんのお母様ように、親が愛情を持って育てた子供は、必ず親から受けた愛情をわが子に返し、その子はまた、子供に伝えていくと確信します♪♪
嫌な事件も報じられる世の中・・・ホットさせていただく記事ありがとう♪♪
by あら!みてたのね (2007-09-25 16:19)

こんばんはー。
今日はどうも～（謎笑）
天婦羅ひとりで揚げたので大忙しでした（爆）
私の母は家業の商売が忙しく
洗い張りや布団作りは祖母を思い出します。
子供が私を思い出すときは
いつもPCに向かう姿かもねー(^-^;
by (2007-09-25 19:48)

★fu-chan様
昔は子供も、労働力みたいなとこありましたよね。
母とは短い縁でしたが、私もそんな思い出、
いっぱいあります。
fu-chanの器用さは小さい時からなのですね＾＾

★berry様
なんでも手作りだった時代の良さもありますよねぇ
やっぱり　温かみは残っていくんだなって思うこの頃です。
叱られたり、納得できなかったりしたことは、記憶から
消え、思い出すのは、そんなことばかりです。
母との付き合いが短かったからかも・・・とも思います。

★田吾作様
そうそう　たらいに洗濯板でしたよね。
洗濯機が出た時は、感動ものでした＾＾
洗い張りの竹針　今も持っておいでとはさすが田吾作さん
ですね。文明と引き換えに無くしてしまったものも多い
ような気がする昨今です。

★月夜様
形の無いものの大切さをしみじみ感じます。
ふっと　風に乗って匂ってくるものに懐かしさを
感じたり、目に映ったもので幼い時を思い出したり・・
無くならない財産ですよねぇ＾＾

★nora 様
私も真綿を首に巻いた記憶があります。
花嫁修業なんて言葉もあったくらいですものね。
今はそんな言葉死語のようですけど・・・
たんすの中の着物も嫁ぐ娘への愛情なのですよねぇ
それにしても染め直しや洗い張り驚くほど高いですね。
やっぱり、思い出としてたんすの中でしょうか＾＾

★amaguri様
はじめましてm(__)m　ご訪問ありがとうございました。
高度成長期から母親像も少しづつ変わってきたような
気がします。すべては時代とともに変わっていくのでしょうね。
私も自分が母からもらった思い出に比べて子供にどれだけの思い出が
残してやれたのか自信がありません。一生懸命生きてきたことは
解ってくれるかなと思っています。

★青い鳥様
ふとしたことで思い出す事はセピア色をした懐かしさで
楽しかった事や、甘酸っぱい感覚ばかりです。
昭和の時代も遠くなったんだなって近頃思います。
　自分の子育ては、今となっては後悔もありますが、
少しでも良い思い出を心に焼いていてくれる事を願うばかりです。

★ あら!みてたのね様
あ～　そうでした。
私も母の白いエプロン（割烹着）姿、目に焼きついています。
母が傍を通ると石鹸の匂いがふわっとしてきたのを
今も覚えています。
　子供にどんな姿を見せてきたかのは自信が無いのですが、
無事に育ってくれた事に感謝です。

★いうりん様
今日は（今日もですね＾＾）ありがとうございました。
おかげさまで電話も繋がりました。
お引越しも、無事完了で、(^^♪です。
天婦羅、一人であげたのぉ～～　えらいえらい(￣m￣* )ムフッ♪

そっかぁ　いうりんさんはお祖母様を思い出すのね。
子供さんたちはうちの母親、　パソコン達人だったなぁってねっ♪
by むらさき (2007-09-25 22:24)

★Krause様
ご訪問＆nice！ありがとうございました。
by むらさき (2007-09-25 22:25)

★muu＋様
ご訪問お礼、遅れてすみません^^;
おいでくださってありがとうございます。
＆nice！ありがとうございました＾＾
by むらさき (2007-09-26 09:49)

布団から服まで、昔はお母さんの手作りって多かったのでしょうね。
大晦日になると、祖母が古いセーターを解いてその毛糸でまた
新しく編みなおしてくれた、という話を母から度々聞かされます。
それがすごく嬉しかったそうです。今はデザインの凝ったものなど
いくらでも買えますが、自分だけの為だけに母親が作ってくれる
そんな誇らしくて嬉しい気持ちを味わう子供ってきっと少ないのでしょうね。
by うさこ (2007-09-26 14:48)

洗い張りは手伝いませんでしたが、母親がよくやってたのを覚えています。
小学校入学服も母が自分の着物を壊して縫ってくれたんです。
by お散歩爺 (2007-09-26 16:02)

★うさこ様
あ～　そうでした＾＾　私も編みなおしのセーター、
覚えています。そんな姿から伝わってくるものが
大きかったような・・・・

今は親が、あふれる情報やものから子供を守って
いかなければいけない時代になってしまいましたね。
何時の時代も母はつよし＾＾　うさこさんの子育てにも拍手です＾＾

★旅爺さん様
旅爺さんもそんな思い出がおありなんですね。
昔は子供心にも母親の愛情を感じる事が、たやすかったような
気がします。
入学服の思い出、宝物ですよね
（旅爺さん、わんぱく坊主だったのかな＾＾
by むらさき (2007-09-26 19:44)