折々の言葉 [言葉の力]
(朝日新聞)折々のことば№189より
遠慮の固まり 言い習わし
みなで食卓を囲んでいるとき、大皿に盛られた料理の最後の一切れに、
ためらいもなく箸を向ける人は顰蹙(ひんしゅく)を買う。誰もが本当は
食べたくて仕方がないのだが、それでも他者への配慮を優先する。この
思いやりがないとみなの食事がまずくなるから。誰も手を出せないこの
最後の一切れが「遠慮の固まり」。笑顔で「どうぞ」と言われて手を伸ばす
時の小さな幸福。
この記事を見て、幼いころの食卓を思い出し、ふふっと笑ってしまった。
私も同じ思いをしたことがあったからだ。
最後の一切れに手を出そうとして母に注意をされてしまった。
この記事を見て心当たりのある人は、そこそこの年配の人ばかりかな
と思うのは私だけ?
今年は玄関先の金木犀がいっぱいの花をつけ、雨の日はふくよかな香りを
楽しませてくれています。