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折々のことば [言葉の力]

朝日新聞一面の片隅にスペースを持ったこの欄、「折々の花」のころから

時に触れ、拝読するようになっていて、今は「折々のことば」というテーマで

掲載されています。これは27日に掲載されていた№293の記事です。

私には難しい文面も多々ありますが、心に残ることもあり、今回もその一文で

書いておきたいと思いました。以下 その記事です。

何でもないことを悲しく言うのはなんでもないけど 

悲しいことをなんでもないようにいうのは苦しい    小野省子

おのが悲しみについて書こうとすると、つい自らを憐れんで、

言葉にふこらし粉をまぶしてしまう。あるがままに書くということは

それほどに難しい。自分のことだからこそきちんと距離をとらないと

いけないのだが、自らを隔てるのは、言ってみればかさぶたを剥がす

ようなもの。ちりちり痛む。

詩集 「牛丼屋夜間アルバイト」から  「折々のことば 」筆者鷲田清一氏

こんな記事から自分の気持ちを客観的に見つめることができ、心が鎮まることが

あるものですね。

もう一つ この日の天声人語にほっこりする記事が載っていました。やはり

言葉にかかわることですが、抜粋して書いてみます。

「暑くもなし 寒くもないから ちょうどいい気温だから 春かなぁ」

中三の女の子が寄せた認知症の祖母の言葉だといいます。本当は

秋なのだが、祖母はわからない。でも肌で季節を感じている祖母は素敵だと

彼女は言う。人の存在の深みから届いたような言葉と響きあうその感性も

素敵である。

ほかにも 「花は咲くときには頑張らない ゆるめるだけ」(中3)

「お前 一年前の悩み言える?」(中2)は 塾の先生より

人は成長する今の悩みは些細なことだと・・・。

即効薬のように力をくれる言葉がある。しみた雨が泉となって

湧くように時間をかけて心に届く言葉もある。どこか人との出会いに似ている。

言葉を友人に持ちたい。 以上 天声人語より

考えてみれば私も些細な言葉にずいぶん救われてきたように思います。

まさに「言葉という友人」言い得て妙という気がしています。

kouteidarias.jpg

昨年の晩秋 庭に咲いた見上げるようなコウテイダリアです。

  


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